コンサルタントと顧問弁護士

今日は、医療機関(クリニック)における「コンサルタント」と「顧問弁護士」の役割についてお話ししたいと思います。

経営コンサルタントの方と契約しているクリニックも多いのではないでしょうか。

ウェブマーケティング等を含めた集患、業務フローの構築、スタッフマネジメント、ブランディングなど経営コンサルタントの方が提供できるノウハウはかなり多いと思います。

一方、顧問弁護士は、労働問題という意味でのスタッフマネジメントを除き、経営コンサルタントの方と同じレベルのサービスを提供することは容易ではありません。

私も一部のクリニックから顧問弁護士というよりも経営コンサルタントとして依頼を受けているケースがありますが、経営コンサルタントの方のような体系的な知識というよりも、クリニック経営を実際に行ってきた経験によるものが大きいです。

顧問弁護士の強みは、【危機管理において「代理人」として活動できる】という点だと思っています(例えば、個別指導の帯同は原則として弁護士しかできません。)。
トラブルや問題が生じた場合、最悪、顧問弁護士はクリニックの代理人として、文字通り「クリニックの代わりに活動する」ことができます。

そのため、最終的な行動を見据えた予防策を検討することができます(最終的に代理人として交渉の矢面に立つわけですから、適当なアドバイスだけというわけにはいきません。)。

クリニック運営における危機管理については、顧問弁護士を有効に使うべきだと考えています。

本ブログについての用語解説

顧問弁護士

経営するに当たり生じる法律問題について、気軽にすぐ相談でき、紛争防止の仕組みづくりや生じた紛争の対応等を継続的に行う弁護士です。

個別指導

診療報酬請求等に関して、厚生局または都道府県が保険医療機関等(医科、歯科、薬局)に対して個別面談方式により行う行政指導のことです。

  • 健康保険法73条
  • 国民健康保険法41条
  • 高齢者の医療の確保に関する法律66条

などを根拠に行われています。

個別指導となる保険医療機関等は、

  • 新規に保険医療機関等に指定された(概ね1年以内に必ず実施するとされています。)
  • 患者や保険者からの情報提供
  • 診療報酬明細書または調剤報酬明細書1件当たりの平均点数が高い

などの事情を考慮して選定されます。

個別指導の際の弁護士の帯同

個別指導の際に弁護士が立ち会うことです。厚生局は帯同と呼んでいます。

本ブログに関連する質問と回答・解説

Q. 労働問題に関する法的リスクにはどのようなものがありますか。

A. パワハラやセクハラといった各種ハラスメントやいじめ・職場内嫌がらせを受けたと従業員が主張してくることがあります。
業務中の事故で人身損害を被ったことを理由に安全配慮義務違反を根拠に損害賠償請求をしてくることがあります。
トラブルにあったと認識した従業員が労働組合に加入して団体交渉を求めてくることがあります。対応を誤ると不当労働行為があったとして救済命令が発せられたり損害賠償義務を負ったりすることがあります。
時間外労働手当(残業代)や解雇に関しては特に注意を払う必要があります。
認識していない未払い残業代が実は発生しているということがあります。数年分に及ぶと多額になることもあります。勤務医についても時間外労働手当(残業代)は原則発生すると近年判断されたことをご存じのかたも多いと存じます。
日本の法律において解雇が有効となることのハードルは極端に高いです。解雇が違法で無効になると、多額の損害賠償義務等を負うことがあります。

Q. 顧問弁護士の費用はいくらですか。

A. 弁護士費用のページでご案内しています。