経営者の決断の数を減らす
経営医師の「決断の数を減らす」ことが、医療機関の顧問弁護士の重要な役割だと考えています。
経営医師は、毎日の診療だけでなく、クリニック経営におけるあらゆる判断を迫られます。
その一方で、判断にかけられる時間やエネルギーは有限です。経営医師は【重要な判断】にのみ集中すべきです。
appleのスティーブ・ジョブズ氏やFacebookのマーク・ザッカーバーグ氏の服装がほぼ同じだったのは、服装の選択という判断を避け、重要な決断に備えるためだったと言われています。彼らは決断にかかるコスト・エネルギーを十分に理解していたのでしょう。
そこで私は
- 聞くべきか否かを悩む前に、気軽に聞いてもらえる環境(=チャット相談)を整える
- リスク判断に必要な分析を加えて、できる限り早期に回答する(=24時間以内の回答)
の2点を心掛けています。
例えば、労務問題への対応、患者さんへの対応、クリニック内の業務フローの改革、締結が決まっている契約書のリスク判断といった問題についても、早期にメリット・デメリットを分析して回答しています。
経営医師の決断を助けるアドバイザーでありたいと思っています。
クリニック経営における決断を迅速にサポートする
クリニックの経営医師は、まさにプレイングマネージャーです。
クリニック全体の状況を把握しつつも、目の前の患者さんの診察を行わなければなりません。不要な「決断の数」を減らし、時間やエネルギーを可能な限り診察に振り向けることが理想です。
しかし、クリニックを経営する以上、【問題スタッフへの対応】や【厚生局の個別指導への対応】といった難題と対峙せざるを得ない場合もあります。
そういうときにこそ、顧問弁護士を使うべきだと考えています。
「問題スタッフに対してどのようにアプローチをして、職場環境を改善すべきか」
「個別指導への対応、準備をどうするか」
といった具体的対応策については、顧問弁護士に策定させつつ、最終決断に注力することがよりよいクリニック経営につながります。
実際、顧問先のクリニックからは、大きな問題になる前に、相談が寄せられています。
相談が早ければ早いほど、検討可能な選択肢も増え、多様な対応が可能になります。
ぜひ顧問弁護士をうまく使っていただきたいと思います。
以上